嬉野温泉「和多屋別荘」バリアフリー調査

2023.01.26

  • 心のバリアフリー

佐賀県嬉野温泉にある和多屋別荘を訪れ、最新のバリアフリー調査を行いました。

和多屋別荘は、嬉野川沿いの広々とした二万坪の敷地に佇み、昭和52年に建築家・黒川紀章により設計されたタワー棟群も魅力的な宿です。



客室3室をバリアフリー化しており、その1室に宿泊させていただきました。

車いすを利用する私(脊髄損傷)が1人で宿泊しても、全く問題がなく快適に過ごすことができました。


ブログでも度々お伝えしていますが、阿部建設では、日本福祉大学、金城学院大学と共同で全国各地にある宿泊施設のバリアフリー調査を進めています。その背景には、高齢者・障がい者の方々が仕事や旅行で温泉旅館やホテルに宿泊しようとしても、実際に宿泊できるかどうかは現地へ赴くまで分からない「情報不足」という実態があります。また、宿泊施設側からの視点と利用者側からの視点、それぞれの立場から見た「バリアフリー仕様」や「使いやすさ」などが異なるケースもあります。


今回は、和多屋別荘の小原健史会長、なにわ一水の勝谷有史社長、日本福祉大学の毛利志保准教授と打ち合わせを行いました。皆さまにご協力をいただきながら、実際の調査結果を元にした「バリアフリー情報」を公開し、正しい情報を利用者に伝える仕組みづくりを考えています。公開する内容は、旅館やホテルのバリアフリー評価を行うものではありません。バリアフリー化されている部分を正しく伝え、利用者の幅を広げることが目的です。

車いす建築士の目線だから見えることはたくさんあります。立ち上げにはまだ相当の調査期間を要しますが、ご期待ください。