トラベルドクターをご存知ですか?

2023.11.20

  • 心のバリアフリー

少し前ですが、ポートメッセなごやで開催された「第14回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会2023」に参加してきました。参加の動機は、トラベルドクターとしても活躍されている伊藤玲哉ドクターの講演を聞くためです。

みなさんは【トラベルドクター】という存在をご存知でしょうか?

【トラベルドクター】とは、重度の疾病や障がいなどで余命僅かとなってしまった方とそのご家族が諦めていた旅行を支援する、“医師のつくる旅行会社”です。

 

(以下、トラベルドクターHPより引用)


医療現場で聞いた、数々の願い。

「故郷に帰りたい」「温泉に入りたい」「お墓参りがしたい」
「遠く離れた家族に会いたい」

それはつまり、「旅行」によって叶えられることです。

ならば、
「医療と旅行」のすき間を埋める役目を担えれば、

病気で諦めていた願いを叶えることができるかもしれない。

その答えが、医師のつくる旅行会社「トラベルドクター」。
「旅行がしたい」という願いを支える、新しい医療のカタチです。


 

伊藤玲哉ドクターは、その代表取締役・旅行医を務めていらっしゃいます。以前、島根のバリアフリー宿泊施設の視察でご一緒して以来、その活動に感銘を受け講演会などがあれば足を運んでいます。

 

伊藤玲哉ドクターの講演後、実際にサービスを利用されたご家族の方や協力するプライマリーケア医の方々などとの、ディスカッションも行われました。

「普段できなかったことが旅行に行くとできた」

「旅行前、体を整えるため日常が戻ったような感覚を感じた」

「人生の最後をどう生きるか、どこで迎えたいのか、本当の意思を聴き取る機会となった」

「旅行にまた行きたいと言ってくれた」

そんな言葉が強く印象に残りました。

伊藤玲哉ドクターの講演の中では、実際に旅行の予定を組んでいた方が直前で体調を崩して旅行へ行けず、そのままお亡くなりになることも多々あるとお話しされていました。一方で“旅行へ行きたい”という願いを叶えられることは、今を生きる支えにもなります。

この活動はNHKでも取り上げられ、多くの方々に感動と希望を与えています。

現在、私が愛知建築士会と取り組む【全国バリアフリー情報公開プロジェクト】の中の、障がい者や高齢者の宿泊に適している宿泊施設を紹介する仕組みづくりにおいても、今後協力を図っていきたいと計画しています。

さまざまな方々と手を組み、お力をお借りしながら、支援の輪を広げていきたいと思っています。