防火に関するサッシ仕様が変わります!
2013.02.11
- 阿部建設の仕事
今年の12月頃に準防火地域内に建つ住宅の防火に関する仕様が変わります。
正確には、2年前に明らかになった玄関扉、アルミサッシ、ガラスの防火性能不足を受けての仕防火性能に伴う様変更になります。
現在住宅などに使われるアルミサッシメーカーは、近年統廃合が進み、国内に2社しかありません。
仕様変更の内容が錯綜しており、正確な情報が伝わってこなかったため、2社のメーカーに来て頂き、各社から詳しく説明を受けました。
私は当初、サッシメーカーがこの機会に仕様変更を理由にして、価格などを上げる材料にしているのではないかと思い心配していました。
しかし、2年前に求められた国からの仕様変更の内容は、とても仕様変更と言った内容ではなく「別のサッシを開発した」と言っても過言ではないことが分かりました。
この話題はまだ一部の建築関係者しか注目しておらず、間際になって問題が表面化することを懸念しています。
現在分かっていることで重要なことは以下になります。
①概ね6月頃までに契約を終えないと、玄関扉、アルミサッシ価格が2倍~2.5倍程度になる。
②玄関扉、サッシを1点1点耐火試験をしているため、サッシサイズ、種類が当初限られたものになる。
③同じ住宅内で防火仕様サッシとそうでないサッシ部分で、納まり(見え方)が異なる。
④防火仕様サッシに使われるガラスが、現在網入りガラスに限られる他、オプションの遮熱ガラスも限られた種類しか当初リリースされない。
⑤個別サイズ・種類の耐火試験のため、今まで受け入れてくれたクレセント位置変更やサイズ変更など、細かな仕様変更や連装窓などの対応が基本的に不可となる。
主な変更部分だけでも、以上のようになります。
詳しくは、営業設計スタッフにお聞きください。
ここで申し上げたいことは、準防火地域内に建つ、延焼ラインに掛かる部分で使われる玄関扉、アルミサッシ、ガラスに限られることです。
しかしながら名古屋市内で考えた場合、ほとんどが準防火地域に指定されているため、影響は小さく無いと見込んでいます。
更に阿部建設では、こうした仕様変更になることをむしろ肯定的に考えています。
それは、ハウスメーカーやビルダーはこうした変更に画一的に対応せざる終えず、準防火地域内で建てられる住宅のデザイン性バリエーションが少なくなることが予想されるからです。
阿部建設は1軒1軒設計をしている強みを活かし、合法的に防火仕様サッシを減らした設計手法を考え、お客様に多様なデザインを提案することが可能となります。
今回仕様変更になることで、火事による延焼や類焼性能が向上します。
失火や貰い火に対する性能が上がるのは良い事ですが、玄関扉、アルミサッシ価格が1軒当たり100万円以上あがってしまう恐れがあるとなると、他人事とは言えません。
新築やリフォームを考えているお客様は、この問題があることを覚えておかれると良いでしょう。
阿部建設はこの問題にも素早く取り組み、対応し、確実な情報としてお客様に提案していきたいと思います。