SAREXin東京大学

2009.10.22

  • 阿部建設の仕事

今日は毎月開催されているSAREXのWS(ワークショップ)に参加するため東京大学、松村秀一教授の研究室を訪れました。
現在国策として長期優良住宅や省CO2などの省エネルギー効果の高い住宅に対し様々な施策がなされ、補助金や税制優遇が図られています。
そんな中、次期住宅政策としてLCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)という考え方が提唱されており、東京大学などが施策の委託を受け研究が進められています。 こうした考え方について方向性の解説が行われた後、松村教授による住宅の工業部品についての講義を拝聴致しました。

講義の中でとても興味深かったのは宇宙建築についてでした。宇宙ステーションなどは現在「完全輸送型」と言い、地球で組み立てたものを打ち上げています。
それらを次の段階(もっと遠い場所に建設する)で考えた場合、現地で部品を組み立てる「輸送補完型」と言った手法をとることになります。
更に遠くに建設を考えた場合「現地調達型」が考えられます。遠くの惑星などでは輸送コストの面で現地にあるものを使い建築物を作る必要があり、月や火星なででのステーション建設でこれらの手法が実際に実現可能が研究が進んでいるそうです。
ここでお気付きのように、宇宙建築の場合、地球でおきている建築手法とは逆の方法がとられいることです。
松村教授はこれらの宇宙開発の話題を例にされ、地球でも完全輸送型(既製品)から徐々に住宅造りが逆戻りしてゆくのではないかと提唱しておられました。
具体例として、個性や可変性などの面で不利な既製品を組み合わせた住宅造りから客離れが始まったり、為替などの影響を受やすいなどの理由から、既製品離れ、国産材活用が活発となるのではないかとおしゃっておられました。
まさしく阿部建設が目指してきた、脱既製品、国産材利用などの住宅造りの方向性と符合する話でした。私達はこれからも皆様にお役に立つ工務店として地域で活動をしていきたいと考えます。
今年も残すところ2ケ月余りとなりましたが、多くの見学会やバス見学会が予定されています。お気軽に見学会などに参加して頂き、「ホンモノ」の素材で造られた住宅造りをご覧になって下さい→見学会情報はこちら。