「旅館の情緒」と「バリアフリー・ユニバーサルデザイン」の両立 講演会開催

2022.12.20

  • 心のバリアフリー

(公社)愛知建築士会まちづくり委員会バリアフリー特別部会主催の講演会が開催されました。今回は「旅館の情緒」と「バリアフリー・ユニバーサルデザイン」の両立と題し、松江市で旅館を営む松江しんじ湖温泉【なにわ一水】の勝谷有史氏を講師にお招きしました。

【なにわ一水】は日本でトップクラスのバリアフリー宿泊施設として有名です。館内の通路の段差解消や車いすでの回転が可能な水まわり(トイレ、洗面、浴室)、リフト付シャワーキャリーの利用が可能な大浴場などハード面のバリアフリーは勿論のこと、ソフト面のバリアフリーも行っています。

例えば、目の不自由な方向けに宍道湖の様子を伝える絵地図提供や点字付照明スイッチの設置。防音を施した客室も設けています。防音を施すことで、声の大きな障がい者の方もそのご家族も、周囲に気兼ねなく家族の時間を楽しむことができます。旅館全体に、安心・安全・快適に利用できる配慮が施されていることは、どの利用者にとっても嬉しいことです。

講演の中では、バリアフリーを施すにあたり建築的な面で苦労された話やその効果など、有益なお話を聴くことができました。

これからもバリアフリー特別部会の部会長として、建築士のバリアフリー知識の向上を目指し社会の役に立つ様々な部会活動を展開していきます!