2023年度の住宅市場を振り返る
2024.11.29
- 阿部建設の仕事
最近、家づくりをお考えのお客様から「住宅価格はこれからどうなるの?」「建て時はいつがいいですか?」とよく聞かれます。
「家の建て時」を考える意味でも、「今の市場を知る」ということは大切かもしれません。
こちらは住宅金融支援機構が公表した、2023年度に【フラット35】を利用された方々の調査結果データです。全国で見ると、注文住宅を建てた方の平均建設費は3,861万円/棟、平均坪数は36.1坪/棟、平均単価は106.8万円/坪でした。
では東海圏はどうでしょうか?
平均建設費は3,893万円/棟、平均坪数は36.6坪/棟、平均単価は106.3万円/坪でした。全国平均とほぼ同程度の数値となっています。一方で2022年度と比較すると、平均建設費は105.4万円/棟増加、平均坪数は1.2坪/棟減少、平均単価は6.3万円/坪増加と、単純に住宅価格の値上がりが見て取れます。
首都圏で見ると、2023年度の平均建設費は4,910万円/棟、平均坪数は36.4坪/棟、平均単価は115万円/坪でした。やはり地方に比べると建設費は高くなりますが、2022年度と比較すると、平均建設費は174.3万円/棟増加、平均坪数は0.9坪/棟減少、平均単価は7.4万円/坪増加となっており、住宅価格の値上がりは東海圏よりさらに顕著に現れています。
2023年度の新設住宅着工戸数は前年比と比べて7.0%減の80万戸程でした。年々着工棟数が減少傾向にある中、住宅価格の高騰は、消費者にとっても建設業界にとっても大変厳しい現実となっています。専門的知識を持つ人材や職人の人不足に加え、コロナに起因したウッドショックや物価高も相まって、住宅取得というもののハードルがさらに上がってくるのではないかという懸念も拭いきれません。
移民の受け入れなど画期的な環境変化がない限り、現時点で住宅価格が下がる要素は見つかりません。建てようと思ったら、まずはしっかりと資金計画を練り、信頼できる建築会社を見つけること。そして納得ができる家づくりができると思った時、それこそがベストな「建て時」だと考えます。
家の建て時については、下記スタッフブログでも紹介しています。