純国産燃料 ペレット製造プラント進行中!

2012.01.03

  • 阿部建設の仕事

阿部建設では主にペレットストーブなどの燃料に使う「ペレット」を大森エコタウン1モデルハウスのある大森工場で愛知県の補助金事業として製造することになりました。
阿部建設では木材を加工する際、おがくずや木片を廃棄物として業者に有償で、処分してもらってきました。
また大手の木材加工会社などは、おがくずや木片を処分する際、大量に排出されるため、逆に業者が排出者から買取をしてきました。
このように、私は中小の工務店、木製建具業者、家具工場などの多くは有償な処分に対し、大手は買取してくれるという事実を、長らく疑問に感じてきました。

▲ おがくずや木片を保管するBOX
そうして有償や買取で引き取ってきたおがくずや木片は、チップとして燃料にされたり、肥料、紙原料など有効利用が図られています。
おがくずや木片は燃料化できれば、立派な純国産燃料として使うことができます。

▲ プラント工事中
こうした現状を何とか打開したく、このほど新しく創設された愛知県の廃棄物削減補助金事業募集に応募しました。
中小の工務店、木製建具業者、家具工場などから計画的に廃棄おがくず・木片を回収し、ペレットストーブユーザーからの注文をインターネットなどで受け、計画的にペレットを製造する仕組みを提案しました。
実は、こうした回収→製造→配達までを計画的に行うネットワークは、全国的にも例がありませんでした。
愛知県の担当者からヒアリングなどを経て高い評価を頂き、補助金を得てプラントを製造できるようになりました。

▲プラント完成+操作説明会の様子
都市部で発生した廃棄物を燃料化し、計画的に製造、販売(配達)、ユーザーによる有効利用は「究極の地産地消システム」と言えます。

おがくずや木片を排出する業者のメリットとしては、大幅に廃棄コストを削減することができます。
また、木質燃料を燃やしてもカーボンオフセット上、CO2を排出しない計算となっており、企業CSRにつながります。

ペレットを購入する側の主なメリットもコストの安いペレットを購入できることになります。
現在ペレットは1kg/45~50円で販売されています。カロリーから考えると灯油とほぼ同程度のコストになります。
しかし、阿部建設ではそれ以下で販売を行うことを計画しています。
これは近隣の業者から回収し、近隣のユーザーに消費してもらうことを想定しているからです。
また、近隣(工場より1時間圏内)へはインターネットを利用して配達をする仕組みとなっています。
不在時にも対応するため、ペレット宅配BOXを用意して不在時でも配達ができるように工夫がなされています。

このネットワークは「木木(もくもく)情報プラットホームあいち」と称し、1月中に試験操業を繰り返した後、2月より本格販売を開始する予定です。
燃料の96%を海外からの輸入に頼ってきた日本。
私たちはここで純国産燃料を製造し、社会から必要とされる事業に育てていきたいと考えています。

▲ 工場で出た木片を砕いて、プラント送ります。
「木木(もくもく)情報プラットホームあいち」構成メンバーにはペレットストーブを製造・販売している豊臣工業(名古屋市)も所属しており、一般で購入するよりペレットストーブを安く購入することが可能となります。
ペレット燃料を木木(もくもく)情報プラットホームあいち(阿部建設スタッフ等)が配達するため、ペレットストーブの修理・メンテナンスが必要となった場合でも安心です。

ペレットストーブは阿部建設本社大森エコタウン1モデルハウスで導入していますので、実際に燃やしている様子を見て、暖かさを体感して頂くことができます。
詳しくはこのダイアリーなどでご紹介していきますが、ご興味のある方は営業設計スタッフにご遠慮なくお尋ねください。